2013-01-01から1年間の記事一覧
昔々、建築はその土地の自然を利用して作られました。 縄文時代には草木を使った竪穴式住居が、時を経て中世のイタリアではその土地でたくさん採掘することができたトラバーチンで現代にも残る数多くの名作建築が、その頃の日本では木を効率的に利用するため…
コールハースの世界戦略のキモは建築デザインをダイアグラムから組み上げることと、プロジェクトに対するブックレットを建築と同時にまとめることです。 彼らはクライアントから与えられた要求に対して、2つの手段で応えます。 (1)、ダイアグラムによっ…
以前中国の物件を担当していたときに、中国人のクライアントから「あなたたちが出してくるイメージパースは良くないので、中国の会社にイメージパースをつくらせたほうがよい。」とアドバイスされたことがありました。 中国のCG会社のHPなどに掲載されている…
昨今のアジアの建築市場の活況はみんなの知るところです。アジア各地で仕事をしている建築事務所のみなさんも多いのではないでしょうか。 このようにアジアに世界から資本が投下され建設熱が高まっている現在、日本人の建築デザイナーの役割はとても大きくな…
槙文彦さんの「漂うモダニズム」を読みました。 漂うモダニズム 作者: 槇文彦 出版社/メーカー: 左右社 発売日: 2013/03/08 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 「あー、そうそう、そうだよねー。」と共感する部分がたくさんありました。 …
今回は中国、ドバイ、インドネシアなどの経済成長が著しい新興国で、外国人が建築デザインの仕事をすることについて考えてみたいと思います。 われわれ日本人もこうした新興国での仕事のオファーをたびたび受ける訳ですが、1回プレゼンしただけで音沙汰なか…
建築家が国境を越えて建築をつくるのが当たり前になるにつれて、その職能はますます多様になりつつあるように思います。 ざっと思いつくのは以下の5種類。 (1)国あるいは都市のキャラを発見する (2)アイコニックな建築をつくることで、国あるいは都市…
日本建築が持つ独特の”雰囲気”を売りたいのに、日本以外では作れないというジレンマ というお題について前回は、 ・日本の建築空間を(物質/使用両面で)ユニバーサルな素材で表現して売る。 と解いてみました。 今回は、別の解法を考えます。 実際このジレ…
日本の建築空間を売り出したいのに海外でこれを作ろうとすると施工技術の違いから、この独特の空間がつくれない問題について考えます。 この問題って、解決策がいくつかありますよね。 例えば、そもそもこんな問題に直面しないように日本の建築空間を売り出…
よく言われることですが、日本の建築物の施工精度はすばらしい。 日本では、建築設計事務所が書いた設計図にメーカーの設計士さん、現場の職人さん達の知恵が加わって、細部まで気が配られた質の高い建築物ができあがります。 そんな私たち日本の設計事務所…